「教育の2020年問題」、将来の子どもたちの学びと職業はどうなる?

「教育の2020年問題」とは?

2020年に現在の「大学入試センター試験」が廃止され「大学入学共通テスト(仮)」がスタートします。戦後最大の教育改革ともいわれる大きな変革の一つですが、計画されている教育改革とは一体どのような改革で、将来の子どもたちの教育内容、そして将来設計のあり方はどうなっていくのでしょうか。今回はその教育改革の概要をみていきましょう。

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まずは、現在の教育の背景をみてみましょう。

日本の教育は緊急の改革が必要となっている?

日本では年々18歳人口が減少を続け、経済力を生み出す生産人口の急減、国内の財政逼迫が重なり、経済再生が急がれていますが、世界では多極化などで巨大国だけでなく中小の国々がどんどん力をつけています。
日本の社会構造も年功序列、終身雇用が崩壊に近づいており、大企業に就職しても一生を保証される時代は既に終わっているといわれて久しく、さらに、ロボット化、AI(人工知能)技術の進化により、人がこれまで行ってきた作業が機械やシステムに置き換わっていこうとしています。

イメージニューヨーク市立大学大学院センターのキャシー・デビッドソン教授は「2011年に小学校に入学した子どもたちの65%は、大学卒業後、今は存在していない職業に就く」という説を発表しています。

日本でも自らチャレンジし、自分の力で人生を切り拓くことのできる人材の育成が緊急の課題となってきているとして、文部科学省から発表されたのが「高大接続改革実行プラン」です。

「高大接続改革実行プラン」とは?

「受け身の教育から能動的学習へ」をテーマに政策を実施されることになり、その骨子となるのが「高大接続改革実行プラン」です。「高等学校」・「大学教育」・「大学入学者選抜」は密接に関連しているため一貫した取り組みが必要であり、三者の一体的改革として計画が進行しています。

教育改革、いつから何が変わるの?

下記は主な施策が実施されるスケジュールの概要です。

高校生のための学びの基礎診断(仮)

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「高校生のための学びの基礎診断(仮)」を皮切りに、これまで学んだことの理解(「知識・技能」)をチェックすることに重きを置くのではなく、「知識・技能」を元に「思考力」「判断力」「表現力」などを評価する記述式問題が導入されます。どの問題も正解が一つだけ存在するといった現行のマークシート方式の問題から変更されるようになります。

大学入学共通テスト(仮)がスタート

現行の「大学入試センター試験」が廃止され「大学入学共通テスト(仮)」が実施されますが、下記の点が大きく変わります。

国語と数学で記述式問題を導入

多様なテキストを読み取り、複数の情報を組み合わせて新しい考えをまとめて記述するといった問題が作成され、思考力・判断力・表現力を評価します。

英語では4技能(読む、書く、聞く、話す)で評価

「書く」と「話す」の技能が加わり、民間の英語資格や英語検定を活用しその成績を段階別に評価する方式になります。

小中高に次期学習指導要領が実施

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2020年から順次実施される、次期学習指導要領については「主体的な学び、対話的な学び、そして深い学び」の実践を理念に掲げた教育の取り組みがされ、知識の理解の質を高め、資質と能力を育むことを目的に教育の充実が図られます。特に英語教育では既に2011年から小学5・6年生に「外国語活動」が導入されています。そして2020年以降には小学生にも情報活用能力の教育として、プログラミングの必修化が検討されています。
※ちなみにイギリスでは既に2014年から5歳~16歳を対象にプログラミング教育が必修とされています。

【参考サイト】プログラミング教育については、政府主導で「未来の学びコンソーシアム」サイトが運営されています。
https://miraino-manabi.jp/

既に始まっている大学の改革-志望する大学の「アドミッションポリシー」を調べておきましょう。

イメージ「アドミッションポリシー」とは、大学入学希望者の受け入れ方針のこと。どのような学生像を求めているかが明示されています。

大学側はそれぞれの「アドミッションポリシー」を元に試験を作成するため、特定の大学を志望する場合は、早いうちに志望大学のポリシーを確認しておき、それを踏まえた多様な経験を積むことが大切になってきます。

ちなみに下記は、東京大学、京都大学のアドミッションポリシーです。

  • 東京大学

http://www.u-tokyo.ac.jp/stu03/e01_01_17_j.html

  • 京都大学

http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education-campus/policy/ad_policy/policy.html

知識量もさることながらその知識をいかに深く掘り下げる能力をもっているか、また問題に対して積極的に主体性をもって取り組める人材を求めていることが明記されています。

いかがでしたでしょうか。今回は、2020年に大学入試のあり方が変わることが大きな教育改革の一つであり、そこから派生して様々な教育内容の見直しが実施または計画されていることが分かりました。今では考えられない職業が生まれ、自ら考えて将来をつかむことのできる「能動的な」子どもたちがたくさん育つ時代がもうすぐやってくるはずです。私たち大人も固定概念をなくして、前向きに主体的に問題に取り組むことが必要ですね。

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