電気だけじゃない、ガスも始まった 小売り全面自由化のメリット&デメリット

2016年4月にスタートした電力の小売り全面自由化によって、電力会社の乗り換えができるようになって1年が過ぎましたが、皆さんは切り替えを検討されましたでしょうか。
今年の4月からガスについても小売り全面自由化がスタートしましたので、
今回は、電力の小売り全面自由化で見えてきたデータから、ガス会社の切り替えについて、そのメリットとデメリットなどを考えてみましょう。

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電力の小売り全面自由化で切り替えた人はどれくらいいるの?

2017年3月末時点での切り替え件数は、342万7900件でした。(電力広域的運営推進機関 調べ)

下のグラフは電力の小売り全面自由化が始まった昨年4月から1年間の全国の切り替え率の推移です。

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右肩上がりに増えているとはいえ、まだ伸び率としてはわずかに増えているといった感じでしょうか。

電力会社を切り替えない理由にはどんなものがあるの?

電力会社を切り替えない理由として、主な事例は以下のとおりですが、実は誤解がされていることも多いので、正解も合わせて確認してみましょう。

誤解
正解
  • 誤解01
  • 正解01
  • 誤解02
  • 正解02
  • 誤解03
  • 正解03
  • 誤解04
  • 正解04

ガス会社を選ぶ際の主な不安とは?

ガスの場合も同様の心配をされる方がいると思いますが、ガス特有の主な心配点を見てみましょう。

ガス会社を変えると、トラブルが起きた時に誰が対応してくれるの?

トラブルの内容によって、対応する会社が変わります。

例えば、「ガスがつかない」など、比較的小さなトラブルや器具などの不具合の場合には、新たに契約したガス会社 が対応します。
どの会社の作業員も、日本ガス協会の専門の認定資格を持っているので安心です。

一方で、「地震で導管が壊れた」「ガス機器から大量のガスが漏れている」といった重大な故障や事故の場合には、 導管を管理している地域の都市ガス会社が担当するよう定められています。

ガス会社を変えたら今使っているコンロは使えなくなるの?

これまで都市ガスを使用していたご家庭であれば、新しいガス会社に切り替えても、コンロなどのガス機器はそのまま使用できます。

しかし、LPガス(プロパンガス)から都市ガスに変えるケースでは、従来のガス機器は使用できませんので、買い換えるか部品を取り替えるなどの必要があります。

  • ※「ガス事業制度」にもとづいて販売・取り扱いがされます。販売業者が「登録ガス小売業者」に登録されているか、確認しておくとよいでしょう。
    (資源エネルギー庁「ガス事業制度について」)http://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/gas/

パターン化されてきた電気の料金プランを知っておこう。

既存の電力会社だけでなく様々な業界が電力を扱うようになり、多様な料金プランが生まれました。
だいたい以下の4つのパターンに分かれるようです。

  • パターン1

    段階別料金(各電力会社など)
    従来とは異なる従量料金体系を導入

  • パターン2

    セット割(ガス会社、携帯通信会社)
    ガスや通信などとセットで販売し、割引を実施

  • パターン3

    時間帯別料金(各電力会社など)
    時間帯に応じて、料金に差をつける

  • パターン4

    節電割引(一部電力会社)
    指定日時に節電すると、実績に応じ割引を実施

ガスの料金プランも上記のようなパターンになることが想定されますが、ガス会社の切り替えを検討する場合でもまずは下の項目をチェックをしてみるとよいでしょう。

  • お住いのエリアのガス会社情報を確認

  • 家の中の他のインフラ(電気や通信)と組み合わせてみる

  • 料金やサービス比較サイトをチェックしてみる

  • でも第一は、ご自身のライフスタイルをよく振り返って考えてみることです。
    例えば、家にいることが多いのが昼の時間帯なのか夜の時間帯なのかなど、生活の中心となる場所や家族のライフスタイルも合わせて考えておきたいですね。

ガスの小売り全面自由化、そのメリットとデメリットとは?

メリットについて

電力の小売り全面自由化と同様、料金メニューが多様化し、その世帯に合ったメニューを選択することができるようになります。
ガスの小売り全面自由化の目的の一つに、競争による料金の引き下げがありますので、料金が今より下がることが期待できます。
また、意外ですが、都市ガスの普及率はそれほど高くなく、今回の自由化によりガス配管設備工事の需要が増えることによる経済効果も政策の狙いに含まれています。

デメリットについて

主に都市ガス会社のある地域は大都市圏が多いため、地方では競合するガス会社が少ない状況です。
特に都市ガスがほどんど普及していない地方のエリアでは値段の高いLPガスを使い続けなければならず、ほとんどの世帯に行き渡っている電力と比較すると、このあたりはガス自由化の課題になりそうです。

「都市ガス」と「LPガス」の違いについて

都市ガスの場合、海を渡って輸入されてくる原料のLNG(液化天然ガス)が陸あげ後に気化され、臭いをつける工程を経て、土に埋まっている導管を通じて各家庭に供給されます。
この導管の管理と各家庭にガスを供給する一連の業務は都市ガス会社大手4社をはじめとする会社が、それぞれの地域で担ってきました。

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一方、LPガスは、輸入や製造された原料となるLPガスを陸あげ後、ボンベに充填して各家庭に届けられています。
LPガスを扱う会社は大小さまざまあり、その数は全国で2万社もあります。

その性質の特徴的な違いに重さがあります。都市ガスは空気よりも軽く、LPガスは空気よりも重いのでガス警報器の取付場所が上と下で異なります。

ちなみに、LPガスはもともと小売りが自由化されていますので、取り扱う会社の数も多くなります。
そのため、今回の都市ガス小売り全面自由化によって、不透明といわれてきたLPガスの料金が影響を受けて明瞭になり、安くなることも期待されます。

電力会社がガスに強いワケ?

ガスの原料はLNG(液化天然ガス)ということはご存知の方も多いかと思います。
そのLNGを日本で最も多く使っているのは、実はガス会社ではなく電力会社なのです。LNGは火力発電の燃料なので、すでにLNGを安く大量に手に入れられる輸入ルートを持っているというわけです。
それをガス事業へと転換できるので、他の新規参入業界の企業よりも優位にスタートできるのです。

ちなみにエネルギーの小売り全面自由化の先進国イギリスでは、電力とガスのセットプランを契約している世帯が6割ほどを占めており、このセット販売は今後強力なプランになりそうです。
しかし、先に述べたとおり、ライフスタイルと他のインフラとの組合せをよく検討して、ベストなプランを選択したいですね。

いかがでしたでしょうか、今回は1年を経過した電力の小売り全面自由化のデータから、始まったばかりのガスの小売り全面自由化の今後の傾向とそのメリットとデメリットを考えてみました。

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